馬喰町で焼肉店を経営するのは大変……仕入れの金額が高騰しており、お客様の要望との狭間でオーナーはさまざまな努力をしています。おいしく安いのが当たり前となりつつある現状ではどのような工夫をしているのでしょうか。

馬喰町の焼肉店で他店との違いを明確にすることは生き残りを考えた上でとても大切なことでしょう。特許を取るようなもの以外は、他店にメニューを真似されることも当たり前にありますし、どの店もライバル店の動向をチェックしています。今はSNSなどで人気の店はすぐに分かりますし、それらの店で食事をした方が画像をアップするのですぐに情報は拡散されるでしょう。



なかには、店内撮影禁止としている店もありますが、そのような店は少なく、「おいしいものを写真に納めておきたい」という顧客のニーズに反することになるからです。職人気質の店にはごくまれに撮影禁止としている店もありますが、純粋に食べることに集中し、ゆっくりできないなど制約があります。



近年は馬喰町の焼肉店では生肉メニューが人気となっています。生肉メニューはどの店でもお客様に出すことはできません。食品衛生法では、生食用食肉の規格基準を設定しており、基準を満たした店舗のみの提供となっているからです。どこでも提供できなくなったことから、安心して食べられることにもつながっていますが、厳しい基準が設けられています。生肉を出せる店だから来店するという方も多く、肉さしやユッケなどを楽しめます。